Morocco vol.5 「 マラケシュ → アガディール → ダクラ 」

 1300時マラケシュ発アガディール行きのバスのチケットは、ここマラケシュのバスターミナルに着いた時に既に買っておいた。

 というのも、このCTMバスのターミナルは旧市街からは少し離れていたし、今回モロッコに来たのはあくまでもこれより南にある西アフリカを旅しにやって来たわけなので、あまりモロッコでの時間はないからだ。

 

 今ではモロッコのバスの環境もかなり整備されていて、事前にチケットを購入する事は可能だけれど、やはり時間通りに出発する事は稀のようだ。

 何となくそう踏んでいたので、僕は出発30分前になっても、フナ広場前のお店で好きな鶏肉入りのシャワルマを食べていた。

 どうせ遅れるに決まっているし、これから先、美味しい物がいつ食べれるか分からないので、その前にせめてもの贅沢としてどうしても食べておきたかったのだ。



 果たしてバスは40分程遅れて出発した。

 かなり込み合っている様子を見て、事前にチケットを購入しておいて良かったと思った。

 しかし、バスそのものはヨーロッパ製なので、快適♪


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 4時間後の1730時にアガディールに着いた。

 その間、車窓から見える景色は決して楽しいものではなく、ただの茶色い荒野に所々緑が見える程度だった。

 そして、車内は寒かった、、、  冬のモロッコ。 砂漠地帯は寒い、、、



 アガディールの街はすぐそばが海岸とあって、ヨーロッパからのダイレクト便もあることから、観光客の数は多いと聞いていた。

 しかし、実際歩いてみると、何とも言えない寂れた感じのする街だった。

 特にバスターミナルの周辺は街の中心にありながら、街外れのような感じを受けた。

 とっとと、1900時発のダクラ行きのチケットを買って、サンドイッチという簡単な夕食を済ませ、冷たい風の吹く外でちんまりとしてバスが来るのを待った、、、





 夜中、幾度となくバスは停まった。

 その度に乗客が乗り降りしている。

 こちらはあまり動きたくないので、じっとしていたが、とても寒くて辛かった、、、



 もちろんそうなることを知っていたので、車内にブランケットを持ち込んではいたが、それでは充分ではなかったのだ。

 トイレにも行きたくならないように、あまり水分を摂っていなかったのに、寒さのせいでトイレに行きたくなってしょうがなし。

 しかし、バスが停まった場所には、トイレの設備はあったりなかったり、、、 国営のバス会社がそんなことでどうする?





 日が昇るに連れて、外の景色が見えてきた。 大きな太陽が真っ平らな大地の向こうから登ってくる。

 モロッコはいわゆる北アフリカに属するが、アフリカはアフリカだ。

 アフリカの太陽はでかかった。 久しぶりに大きな太陽の姿を目にした気がする。 



 しかし、日が昇りきって、朝になると、その太陽に照らされる景色はひどくつまらないものだった。

 砂漠とはいえ、まっさらな砂漠なんかは、時折遥か彼方に見える程度で、そのほとんどは砂利まじりの砂漠だ。

 そして、そんな所には何も無いのである。 ゴミ以外は、、、


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 昼過ぎ。 バスは順調に進んでいる。

 進んでいるものの、乗客はもううんざりだ。

 今までの旅路で、寒くて狭いバスの中で一晩を過ごす事は今までいくらでもあった。

 ただ今回は、外の景色がつまらなさ過ぎるのだ、、、



 たまに検問所によって、パスポートをチェックされる以外はこれといってする事はなし。

 ただ時間が時間が早く過ぎて、目指すダクラの街に到着するのを待つのみにだ、、、

 ウンザリ。



 マラケシュを出発して、約26時間。 やっとダクラの街に着いた。





 街は至って普通であり、とても数日を過ごせるような感じではないことをすぐに察した。

 そして、焦った、、、 というのも、手持ちのお金も少なくなってきていて、これ以上は両替もしたくないからだ。

 それに、これよりもっと南が今回の旅の目的なのだから、、、



 そうなると、決まって節約の対象になるのが食費だ。

 現金が不足するという最悪の状況を避ける為には少しでも多く手元に残しておかなければならない。

 こんなに疲れていても、夕食はパンとチーズを一個のみ。



 それに持ち歩いているコイルヒーターでお湯を沸かして、紅茶を入れた。

 それを一人寂しく、薄暗くて寒い部屋の中でもそもそと食べた。

 残金が少ない為に、明日の朝も昼も同じ物しか食べれない、、、

 こんな所で、なんでこんなに惨めな生活をしているのか分からない、、、



 そして、思う。



 「 ここに長く滞在する理由は何もない。 早くここを出なければ、、、 」



 1200Km以上を、バスで26時間もかけてここまでやって来たのに、これである。

 旅というのは大変なのだなと、久しぶりに思った。

 最近の旅は楽で、楽しいことばかりだったから、気を引き締めて行かないと、これでは気が滅入ってしまう。



 一人旅の大変な一面ではある、、、





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by hitoshi280477 | 2006-01-11 09:48 | Morocco
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