カテゴリ:Morocco( 7 )

「 Morocco モロッコ@西アフリカ 書き込み終了 」


[PR]
by hitoshi280477 | 2007-09-01 08:40 | Morocco

Morocco vol.6 「 サハラを越えていけっ! 」

 昨日、ダクラの街に着いてから、頭の中は今日の移動のことでいっぱいだった。

 というのも、ここは西アフリカを旅行する者にとっては、第一関門のような移動になるからだった。

 数年前までは、西アフリカを旅行するという事は、「 サハラ越え 」をどうするかが何より重要だったからだ。



 なにせ、ここダクラの街からモーリタニア最初の街であるヌアディブまでの約400Km、公共の交通機関は存在しないのだから、、、



 以前は、バカンスでやって来て、ここから更に南に向って行くヨーロッパ人の自前の車をヒッチして乗せてもらって行くのが一般的だったらしい。

 わざわざキャンプ場まで行って、サハラ越えをする人を探すのだそうだ。

 その当時は、一週間くらい待つのはザラだったとか?

 しかし、今ではモロッコと西サハラの間の紛争も一応の落ち着きを見せ、この区間を走る乗り物は増えているのだ。

 バスやトラックだけでなく、タクシーも存在するようだが?







 そう聞いていたので、ハナからヒッチする気はなかった。

 その為、何処でそのヌアディブ行きの車を見つける事が出来るのかだけに集中していた。  

 散々、街を歩き回って、人に尋ねた結果、やはりダクラ最後の検問で聞いたように、その街外れの検問所の前から乗るのが一般的なようだ。



 実際、昨日ここを通った時に、既に声をかけられてはいたが、その時はさすがに動ける体力は残っていなかった、、、



 「 Bagache バガーシュ 」と呼ばれるその場所。

 何故か街外れにある為に、わざわざそこまでタクシーで行かなくてはならない。

 また、出費がかさむ。

 あまり早過ぎても人が集まっていないだろうし、あまり遅過ぎても出発が遅れると思ったので、早いかなとも思ったが、9時過ぎにそこに行った。



 本当は、昨日の夜に街で出会ったフランス人のおっさんのお陰で、あるモーリタニア人の自前の車で250DHで連れて行ってくれると言ったので、一応約束はした。

 が、もちろん時間通りに来る筈がない。

 少し後ろ目対気持ちになったが、時間通りに来ない奴を待って、僕の予定が崩れるのはごめんなのだ。

 手配してくれたおっさんも、時間通りに奴が来なかったら「 バガーシュ 」にとっとと行った方が良いと言ってたし、、、



a0086274_1021416.jpg

 かくして、それ相応の時間に「 バガーシュ 」に来たのだが、、、

 乗客らしき人は、誰も見当たらない。

 そこにあるのは、昨日と同じ検問所と空のバンが5~6台あるのみ。 ちょっと焦った。

 僕を見つけた奴がすぐに勧誘に来て、300DHでOKだと言ってきたが、何せまだ一人の乗客もいないのだ、、、

 早まって決めることはないので、向こうがなんだかんだ言ってくるのをとりあえず無視して、まだ乗らない事にした。



 30分程経過。 少し焦っていた頃に、一台のバンに乗ってきた外国人三人がいた。

 そのまままっすぐ検問に行ったっきり出てこない。

 30分くらいすると出て来たので、下手な、、、というか、片言以下のフランス語で話かけると、どうやら彼らもヌアディブに行くらしい。



 それを聞いて、彼らのバンにほとんど強引に乗り込んだ。

 荷物を奥に押し込んで、自分のスペースをかなり無理矢理に造ってから、彼らにいくら僕が払えば良いのか尋ねると、

 どうやら彼らは車をチャーターしたわけではないので、僕は直接そのドライバーと交渉しなくてはならないそうだ。



 最初に声をかけてきた奴が横でなんやかんやと言っているが、ドライバーが300DH(=約3600円)と言った時点で即決した。

 ドライバーは本当は400DHと言いたかったようだったが、僕がすぐに300DHを支払ったので、4本立ててた指を諦めてしまっていた。

 時として、言葉が分からないのもの良いものだ、、、 

 実際、それが高いか安いか知らないが、聞いていたのはそれくらいで、予算内ならそれで良いのだ。

 事が済めばそれで良いのだから、、、


a0086274_102231.jpg

 程なくして車は走り出した。

 まずは少しばかり北上するのだが、その時右手に見えるはモロッコの砂漠と内陸に注ぎ込んでいる大西洋の湾だ。

 そこにはきめ細かなサハラの砂があって、強い日差しに曝されている。



 真っ青な空には、筆で描かれた様な白い雲がある。

 ここの景色は、ここを通る者の中では評判だ。

 辺りに外国人がキャンプをしたりしているのが見られた。



 乗っている場所は、ボックスワゴンの荷台だ。

 座席など無く、ただその辺に敷いてある毛布だかカーペットだかにゴロ寝するだけだ。

 道が快適な分、特に問題はない。



 ただ、ドアが全部閉まらないので、風がやや強く吹き込んでくる。

 しかし、それが良かった。

 そのお陰で、荷台は暗くなかったし、何よりも景色をこの後もずっと堪能出来たのだから、、、


a0086274_1032138.jpg

 しばらくして今度は南下が始まる。

 そうすると、今度は右手に大西洋、左手にサハラということになる。

 実際、聞こえは良いが、そこまで大して良い景色ではなかった。



 それは自分の勝手な勘違いなのだろうけど、もっと砂漠の真ん中を行くような情景を想い描いていた分、少しがっかりしていた。

 何せ目に映るのは、だたのガレ場か、良くて砂利混じりの砂漠だったからだ、、、



 ただ、荷台にゴロンと寝っ転がって見る青い空は気持ちの良いものだった。

 服が汚れるとか、荷台だから揺れるとか、ドアが閉まらないから寒いとか、、、 そんなのはもうどうでも良く、ただ単に気分は良かった。

 想い描いていたサハラ越えでないことは間違いないが、それはもうどうでも良かった。


a0086274_1033396.jpg

 夕方頃、国境を無事に越えた。

 モロッコ側を抜けると、国境の間にある地雷原を少し走る事になる。

 走っている辺りが本当に地雷原なのかどうは知らないが、辺りに兵士がいたことは間違いない。

 ただ、地雷原と聞いていた割には、その間を車は右往左往しながら走っている、、、 大丈夫?



 もっと驚いたことは、その地雷原と思われる場所に、人が歩いてウロウロしていることだ。

 歩いているならまだしも、何故かそこに座っている人もいる。

 「 人生を諦めたのだろうか? 」などと思ってしまう程、こんな所に人がいてはおかしく思えるのだが?





 モーリタニア側の入国管理局は、ただの小屋だった。

 いや、ボロい小屋だった。 その辺に転がっている木とビニール袋で組み立てたような小屋だ。

 中にはベッドが二つあって、机があって、明かりは無かった。

 モロッコのそれなりに立派な建物とは違い、こちらは本当にボロい小屋だ。

 これが国力の違いなのか?

 それでも、担当官は感じが良く、おまけにパンまでくれた。

 ハエがブンブンと飛び回っている小屋だったが、まあ事が足りればそれで良いのだろう。

 とにかく、モーリタニア入国だ。



 その後の道は思っていたよりもずっと快適で、車はかなりの速度で走っていた。

 もう日が落ちかけてはいたが、辺りが砂漠に囲まれているのがわかった。

 傾く夕日が、辺りを褐色に染めて行く、、、





 今日も長い一日だった。

 しかし、サハラ越えはまだ始まったばかりなのだ、、、






Copyright (C)  HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.

[PR]
by hitoshi280477 | 2006-01-12 09:51 | Morocco

Morocco vol.5 「 マラケシュ → アガディール → ダクラ 」

 1300時マラケシュ発アガディール行きのバスのチケットは、ここマラケシュのバスターミナルに着いた時に既に買っておいた。

 というのも、このCTMバスのターミナルは旧市街からは少し離れていたし、今回モロッコに来たのはあくまでもこれより南にある西アフリカを旅しにやって来たわけなので、あまりモロッコでの時間はないからだ。

 

 今ではモロッコのバスの環境もかなり整備されていて、事前にチケットを購入する事は可能だけれど、やはり時間通りに出発する事は稀のようだ。

 何となくそう踏んでいたので、僕は出発30分前になっても、フナ広場前のお店で好きな鶏肉入りのシャワルマを食べていた。

 どうせ遅れるに決まっているし、これから先、美味しい物がいつ食べれるか分からないので、その前にせめてもの贅沢としてどうしても食べておきたかったのだ。



 果たしてバスは40分程遅れて出発した。

 かなり込み合っている様子を見て、事前にチケットを購入しておいて良かったと思った。

 しかし、バスそのものはヨーロッパ製なので、快適♪


a0086274_1043727.jpg

 4時間後の1730時にアガディールに着いた。

 その間、車窓から見える景色は決して楽しいものではなく、ただの茶色い荒野に所々緑が見える程度だった。

 そして、車内は寒かった、、、  冬のモロッコ。 砂漠地帯は寒い、、、



 アガディールの街はすぐそばが海岸とあって、ヨーロッパからのダイレクト便もあることから、観光客の数は多いと聞いていた。

 しかし、実際歩いてみると、何とも言えない寂れた感じのする街だった。

 特にバスターミナルの周辺は街の中心にありながら、街外れのような感じを受けた。

 とっとと、1900時発のダクラ行きのチケットを買って、サンドイッチという簡単な夕食を済ませ、冷たい風の吹く外でちんまりとしてバスが来るのを待った、、、





 夜中、幾度となくバスは停まった。

 その度に乗客が乗り降りしている。

 こちらはあまり動きたくないので、じっとしていたが、とても寒くて辛かった、、、



 もちろんそうなることを知っていたので、車内にブランケットを持ち込んではいたが、それでは充分ではなかったのだ。

 トイレにも行きたくならないように、あまり水分を摂っていなかったのに、寒さのせいでトイレに行きたくなってしょうがなし。

 しかし、バスが停まった場所には、トイレの設備はあったりなかったり、、、 国営のバス会社がそんなことでどうする?





 日が昇るに連れて、外の景色が見えてきた。 大きな太陽が真っ平らな大地の向こうから登ってくる。

 モロッコはいわゆる北アフリカに属するが、アフリカはアフリカだ。

 アフリカの太陽はでかかった。 久しぶりに大きな太陽の姿を目にした気がする。 



 しかし、日が昇りきって、朝になると、その太陽に照らされる景色はひどくつまらないものだった。

 砂漠とはいえ、まっさらな砂漠なんかは、時折遥か彼方に見える程度で、そのほとんどは砂利まじりの砂漠だ。

 そして、そんな所には何も無いのである。 ゴミ以外は、、、


a0086274_104505.jpg

 昼過ぎ。 バスは順調に進んでいる。

 進んでいるものの、乗客はもううんざりだ。

 今までの旅路で、寒くて狭いバスの中で一晩を過ごす事は今までいくらでもあった。

 ただ今回は、外の景色がつまらなさ過ぎるのだ、、、



 たまに検問所によって、パスポートをチェックされる以外はこれといってする事はなし。

 ただ時間が時間が早く過ぎて、目指すダクラの街に到着するのを待つのみにだ、、、

 ウンザリ。



 マラケシュを出発して、約26時間。 やっとダクラの街に着いた。





 街は至って普通であり、とても数日を過ごせるような感じではないことをすぐに察した。

 そして、焦った、、、 というのも、手持ちのお金も少なくなってきていて、これ以上は両替もしたくないからだ。

 それに、これよりもっと南が今回の旅の目的なのだから、、、



 そうなると、決まって節約の対象になるのが食費だ。

 現金が不足するという最悪の状況を避ける為には少しでも多く手元に残しておかなければならない。

 こんなに疲れていても、夕食はパンとチーズを一個のみ。



 それに持ち歩いているコイルヒーターでお湯を沸かして、紅茶を入れた。

 それを一人寂しく、薄暗くて寒い部屋の中でもそもそと食べた。

 残金が少ない為に、明日の朝も昼も同じ物しか食べれない、、、

 こんな所で、なんでこんなに惨めな生活をしているのか分からない、、、



 そして、思う。



 「 ここに長く滞在する理由は何もない。 早くここを出なければ、、、 」



 1200Km以上を、バスで26時間もかけてここまでやって来たのに、これである。

 旅というのは大変なのだなと、久しぶりに思った。

 最近の旅は楽で、楽しいことばかりだったから、気を引き締めて行かないと、これでは気が滅入ってしまう。



 一人旅の大変な一面ではある、、、





Copyright (C)  HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.

[PR]
by hitoshi280477 | 2006-01-11 09:48 | Morocco

Morocco vol.4 「 荷物を送る 」

 荷物を送る事にした。

 というのも、あまりにも多くの物を持ち過ぎていて、重いし、何よりもかさばって移動が大変になってしまったからだ。

 なので、特に必要のないものは送る事に決めた。 


 アフリカに来るにあたって、自分の荷物を整理し、また新たな装備を買い足す必要があった。

 とういのも、今まで旅してきた所とアフリカでは明らかに荷物の内容が違うからだ。

 それをするのに、ブエノスアイレスの街を探しまわった。 その買い足した分、荷物が予想以上に増えてしまって、困っていたのだ。

 まあ、荷物の入れ替えだ。



 ブエノスアイレスでは、まずは薬関係を買った。

 既に三年近く旅行してきたのに、絆創膏すらもっていないのだ。

 最初の頃は持っていたが、いつの間にか持っていなかった。


 唯一覚えているのは、大学生に未使用の正露丸をあげたくらいだ。

 自分でも驚く程、薬の世話にはなっていないのだ。

 この三年間で薬のお世話になったのは、マラリアになった時と、辛そうな自分を見て人がくれたのど飴と風薬、それに酔い止めくらいだろうか?


 というわけで、今回アフリカ行きに薬を買いそろえる事にした。

 既にアフリカを旅行してきた人たちに勧められて、、、 というか、説得されて買う事にした。

 それでも、準備出来るのは絆創膏や軟膏、体温計に消毒液などと一般的な薬だけだったが。

 ああ、総合ビタミン剤も買った。



 話によると、移動の時に預ける荷物も相当手荒く扱われたり、人や荷物その上に乗ったり、砂埃まみれになると聞いた。

 なので、特にデジカメやパソコン関連保護用のプラスチックケースなんかを仕入れた。

 小さいタッパが頑丈で充分だが、パソコンはそうはいかない。

 旅の一番の供であるだけに、これだけは守り抜かなくてはならない。

 もし仮に、途中で壊れる様なことがあったら、ただのお荷物になってしまい、それこそ問題なのだ。

 なので、パソコン用には散々探しまわった挙げ句、拳銃二丁をしまう事が出来るというプラスチックのケースを購入した。

 少々かさばるが、これもしょうがない。



 そして、汚かったり、ベッドの虫対策として厚手のシートも買った。

 1.5 x 2 のサイズで約1000円くらい。

 これは今までの旅行の経験からも必要だとは思っていた。


 かなり厚手のやつなので、恐らくこれで大丈夫だと思われる。

 下手に寝袋を買うと、後で虫が巣食ってしまったりしたら大変だし、これなら最終的に何処でも処分する事が出来るとの判断からだ。



 後は水筒やら、ペンチやら、日本食やら(ブエノスアイレスでは日本食材が手に入った)、、、 







 日本へと送る物の候補としては、必要ないと思われるGORE-TEXのズボンや、オセアニア編の写真を入れたCDと日記、爺ちゃんへの写真、そしてオーストラリアでお金が余った時に買った未読の本、、、 などだ。

  ちょっと捨てることは出来ないものだが、持っている必要のないものばかり。


 海外から荷物を送るのはもちろん初めてではない。

 今まで何度も荷物を送った事がある。

 タイ、中国、リトアニア、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、、、 いつも問題なかった。



 費用は、旅行中の身からするとちょっと痛手ではあるが、それが写真だとか二度と手に入れることの出来ない物ならば、いくらかかってもしょうがない。

 実際、そこまで高くはないが。

 大概、何処の国も2Kg以下なら安かったりもするし、エコノミー便を使えば時間はかかるが費用は安いのだ。



 というわけで、今回はモロッコのマラケシュから送る事にした。

 言葉が多少問題ではあったが、別に難しい事はない。

 紙に書いたりすれば相手も理解してくれるし。



 ちょうど良いサイズの段ボール箱を購入して、簡単な荷物検査をし、書類を書いて、料金を支払えばそれで終わり。

 一応、荷物追跡機能が付いたレシートを渡されるが、もう2、3日でモロッコを経つ身としては必要ない。

 ただ無事に荷物が届く事を願うのみだ。



 日本までは2Kgで約200DH(=約2500円)だった。



 旅先から荷物を送るという事は、物理的に荷が軽くなった事も然ることながら、それよりも精神的に軽くなった気がするのは何故だろうか?

 何度送っても、それだけは不思議に思える。

 実際、料金を支払うまではその金額にだけ頭は捕われているが、、、






Copyright (C)  HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.

[PR]
by hitoshi280477 | 2006-01-10 09:47 | Morocco

Morocco vol.3 「 うさん臭いが好きな街 」

 とっとと用事を済ませて、マラケシュにやって来た。 前回のモロッコに来た時も寄ったし、今回は先を急いでいるわけだが、それでも何故かマラケシュにはまた来たかった。 モロッコを代表する観光地であるだけに、面倒でうさん臭い輩が多いこの街だが、何故か僕は好きなようだ。 なので、短いながらもマラケシュに滞在する事となった。


 マラケシュと言えば、フナ広場だ。 もちろんその周りにあるスークと呼ばれる市場や、カスバ街道と呼ばれるこれより先の観光地への移動拠点でもある街でもあるのだが、ここはやはりなんと言ってもフナ広場が最大の見所であり、楽しめる場所であることは間違いないだろう。


 前回来た時とあまり変わりがないように思えるが、今回は何故かやけにたくさんの西洋人の観光客が目に付いた。 何でも寒いヨーロッパを逃げて、南のモロッコにバカンスに来る人が多いそうだ。 そんなわけで、その西洋人の溢れんばかりの観光客のお陰で、僕の様な東洋人には誰も目もくれず、相手にされない気持ちが楽になった。 何せこの広場の辺りにいる輩は、本当に面倒なのが多いからだ、、、



 フナ広場には何があるのかというと、ここには大道芸人たちや、伝統的?な踊りをする者たち、蛇使い、ちょっと変わった恰好をした水売り、そして夜には広場を埋め尽くさんばかりの屋台が出る事で有名だ。


 確かにこの広場に集まる人々の造り出す特殊な雰囲気は非常に興味深い。 普段は目にする事がほとんどないであろう踊りのパフォーマンスや、夜の屋台のあの活気ある光景は、ここを訪れる人を魅了する事は間違いない。 ただ、、、 何かと面倒なのである。


 何せ「 世界三大ウザイ国 」と旅行者に呼ばれるモロッコで一、二を争うくらいの観光地なのである。 もちろん寄ってくる輩は面倒なのばかり。 特に大道芸人たちは酷い。 もちろん無料で演じているわけではないので、こちらもお金を払わんでもないのだが、その要求の仕方が凄い。 いや、物凄い。 というか、酷い。 僕としてはある程度見て、楽しんだら幾らかのおひねりをあげても良いと思うのだが、実際そうなる前に、向こう側がこちら側がそのパフォーマンスを見ていると踏んだら、容赦なくお金を請求してくるのである。 写真やビデオを落ち着いて撮ったりするのは、お金を払った後なのだ。



 それで終わりならまだ良い。



 そんなくらいなら容易い事だ。 しかし、ここはモロッコで一、二を争うくらいの観光地なのである。 少しくらいお金をあげても、向こうは納得しないのだっ! 気持ちあげても、絶対に「 足らないっ 」と言われることは間違いない。 実際、僕もそうだった。 いくらが相場かは知らないが、ものの1分くらいしか見ていないのにお金を請求され、少しばかしのお金をあげても相手は首を傾げて「 足らないっ 」と言ってくる。 ここは、そういう所だ。


 なので、そういった事が面倒に思える今となっては、わざわざ近くで見る必要も無く、広場の端に点在する屋上カフェで見るのが一番だ。 それも、もちろん異常に高くて、特に美味しくもないコーヒーなんかを飲みながら、、、



a0086274_19532984.jpg



 以前泊まっていた宿がそこそこ良かったので、今回もつい贔屓にするというかアテにして行ったのだが、ここはモロッコで一、二を争うくらいの観光地なのである。 そんな場所で、旅行者のある種情のようなものは関係ないのだ。


 というのも、案内されるままにダブルベッドの部屋を安くしてくれるという理由で70DH(=約900円)で泊まる事にした。 何せ、宿側がシングルベッドの部屋は今はないというのである。 シングルなら50DH(=約600円)で、この界隈では最安。 それで、部屋も清潔なのだ。 だから、この宿に来たのだが、シングルの部屋が空いていないのならしょうがない。 しかも、安くしてくれるし、、、


 と、思っていたら大間違い。 後で気付いたら、この宿には宿泊客が明らかに少ないのである。 というか、ほとんどいないのだった。 しかも、以前泊まったシングルの部屋は、今泊まっているダブルベッドの部屋の斜め向いにある。 完全に空きだしっ!!



 翌日、この宿を出た。



a0086274_1954175.jpg

 マラケシュに限らず何処の街でも路地裏を歩くのは面白い。 もちろん面倒な輩もいるが、別に悪い事ばかりではない。 そんな路地裏で見つけた食堂で初めて食べた「 タジン 」という、この辺り特有の食べ物が好きだった。 自分にとってはモロッコの料理と言ったら、このタジン。 再びあの味を堪能するべく、路地裏にあるその食堂を訪れた、、、


 タジンというのは、蓋付きの平たい土鍋に、ジャガイモや人参、キュウリに似た野菜なんかを敷いて、その上に鶏肉などの肉類を載せ、スパイスとオリーブを適当に混ぜて、そして蓋をして蒸し焼きにする料理だ。 野菜から出る水分で蒸し焼きにする割には、出来上がる頃にはお肉にも野菜にも完全に火が通っていて、それはそれはとても美味なのである。


 僕にとっては、思い出しただけで無性に食べたくなる料理の一つ。 もちろん今回も早速食べた、、、 そして、もちろん美味かった。 ただ、少し小ぶりになってはいたが、、、



a0086274_19541155.jpg



 マラケシュの街はうさん臭さがプンプンしている。 そういった期待を裏切られる面が多々あるのが、そう思わせているのかもしれない。 更に、何だかんだとフレンドリーに声をかけてきては、結局マリファナを買ってくれだの、ツアーがどうのこうの、こっちの宿の方が良いだの言ってくる輩が多いからかもしれない。


 その雰囲気は、インドを彷彿させる面があるが、こちらのはまたそれと違ったうさん臭さがある。 そう思うと、僕の中では「 うさん臭いが好きな街 」と思っていたマラケシュだったが、僕はどうやらそのうさん臭い部分、そのものが好きなようである。


 口頭や文章では表現しにくいそのうさん臭さが、、、



 まあ、「 またいつか来ても良いかな? 」と思う街ではある。





Copyright (C)  HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.
[PR]
by hitoshi280477 | 2006-01-09 19:51 | Morocco

Morocco vol.2 「 メディナにて佇む 」

 城壁に囲まれ、内部には市場や商店、住宅がひしめく少し変わった場所がある。 道はウネウネと曲がりくねり、住民以外はまず間違いなく迷ってしまう。 建物は古めかしく、雰囲気は混沌としている、、、 メディナ、すなわち旧市街だ。

a0086274_20321086.jpg

 時間をかけてゆっくりと出来上がっていった街はとても複雑に入り組んでいて、それがここを訪れる観光客には人気の観光スポットになっている。 本来は住民の生活の場を凝縮しただけの存在だったが、果てしなく訪れる観光客が、そこにお土産物屋やらうさん臭い輩を登場させてしまったようではある。

 実際良く見れば、メディナは今でも住民の生活の場ではある。 その入り組んだ街や路地を構成するもの、全ては住宅であり、商店であり、市場であるのには変わりはない。 共同の水汲み場なんかもある。 また、子供たちにとっては、その小さな路地の一つ一つがちょうど良い遊び場になっているのだ。

a0086274_20322784.jpg

 メディナは楽しい。 特に何ら買い物の目的がなくても、つい辺りをウロウロとしてしまう所だ。 人々の生活の様子や、その街並みに、その雰囲気に惹かれ、何となく長居してしまう。 特にスークと呼ばれる商店が密集している所は、ここの人々が何を欲しているのかと、人々の売買のやり取り何かを見れるので楽しい。

a0086274_20324617.jpg

 そして、メディナを歩くのも面白い。

 このウネウネと曲がりくねり、いくつもの路地を越えて歩いて行く。 ほとんどの人は方角を失って、迷子になることだろう。 しかし、ここではそれもまた良しなのだ。

 迷子になることを恐れて行かないより、迷子になることを楽しめば良いのだ。 それが面白かったりするものだ。 それに、ただ単に、人の流れに身を任せていれば、自然と大通りや広場に出くわしたりするものだ。 もっとも、僕は旅慣れてきているせいか、方向感覚はかなり良いので迷子になることはあまりないからメディナのもっと奥へと進もうと思うのかもしれないが、、、

a0086274_20325610.jpg

 メディナを歩いて何を感じるかは、もちろん人ぞれぞれ違うのだろうが、自分にとってはモロッコの文化がかなり凝縮されている所であると思っている。 何よりも人々の生きる様が間近で見れるのは、非常に興味深いことであり、有意義なことであると思う。

 商売に精を出す人々、上手くやりくりしようとする主婦たち、お茶を楽しむ老人たち、旅行者をカモろうと企んでる馬鹿者たち、所狭しと走り回る子供たち、辺りをウロウロするヤギたち、、、 

 またお互いが、お互いを知っているような環境なのも良いと思う。 誰もが何処知らぬ他人の大都市で育った僕として、こんなにお互いがお互いを知っている環境というのは特異にも映る、何故かひどく羨ましくも思え、また微笑ましく思えて仕方ないのだ。

a0086274_20331433.jpg

 それら全てがメディナを構成している。 まるで劇場のような所ではあると思う。

 題材は、「 モロッコ 庶民の生活の場 」かな?





Copyright (C)  HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.
[PR]
by hitoshi280477 | 2006-01-08 19:40 | Morocco

Morocco vol.1 「 カサブランカへ、、、 」


アルゼンチンからイタリアを経由して、モロッコのカサブランカに飛んで来た。

飛行時間にして、約15時間。 移動距離は約1万キロにもなる、、、

南米を離れて、今度はアフリカを旅する為。


その出発点として、エジプトのカイロか、ここモロッコのカサブランカか相当悩んだが、

やはり世界を広く見てみたいという想いから、

まずは西からアフリカの旅を始めることにしたのだ。



つい先日までは真夏の暑さに少し参っていたが、今度は一転して真冬の寒さ。

アルゼンチンのブエノスアイレスを離れた日はとても暑く、日中35度くらいになっていた。

しかし、15時間後のここカサブランカでは、10度という機内アナウンスを聞いて驚いた。

実際、とても寒かった、、、

暖かい服を日本に送ろうかと散々迷っていたが、送らなくて良かった。



モロッコには、二年以上前に来た事がある。

世界三大ウザイ国という批評を聞いていたが、僕はこれといった問題もなく、

どちらかというとモロッコの文化や食事、それにサハラ砂漠を堪能したりと、

良い思い出しか残っていない。 実際、迷惑な輩は掃いて捨てる程いるが、

別に気にしなければ良いだけなのだし、、、


そういうわけで、二年ぶりに訪れるモロッコに、

胸のうちは、少し踊っているようだった。

今回も、問題なく旅を楽しめると良いのだが、、、




a0086274_19154867.jpg

カサブランカ。

ここモロッコはもとより、マグレブ諸国でも最大の経済都市だ。

首都はラバとという、あまり知られていない場所にあるが、

ここは経済の面では間違いなく大都市なのだそうだ。

確かに、見上げるような建物が多い。


「 白い家 」という直訳とは裏腹に、

今のカサブランカの色は車の排気ガスが、

造り上げる灰色の街のように僕には思えた。


だからと言って、ここがモロッコらしくないということはない。

街往く人の姿恰好を見れば、ここは間違いなくモロッコなのだ。

大都市だから少し数は少ないが、女性のあの独特な服と靴もそうだし、

男性のあのネズミ小僧のような服も健在だ。

それに、街にはメディナと呼ばれる旧市街もあるし、

その中にはスークという市場もちゃんと存在している。





ここカサブランカに来たのは、飛行機の便が良いのもあるが、

次なる目的地モーリタニアのビザを取得する為に来たのだ。

その手続きは、ある程度下調べをしておいたのでかなりスムーズにいったが、

それでも出来上がるのは翌日のことだ。

なので、余った時間を使って観光することにした。





カサブランカは確か映画の舞台になっている筈。

が、しかし、街を歩いてみてもその理由はわからない。

勘違いかもしれないが、確かにこの街が何かの映画と関係していた筈。

まさか現地ガイドを雇ってみないとその理由が見えてこないのか?




a0086274_1922529.jpg

ここで一番有名なのは、間違いなく「 ハッサン2世モスク 」だ。

モロッコの独立指導者である前国王の息子がそのハッサン2世。

ここモロッコでは、国王は国民全体の代表者であり、軍の最高司令官であり、

イスラム教の指導者でもある大変偉い人なのだ。 確かに宿でも、商店でも、

レストランでも、国王様の肖像写真が飾られている事が多い。


その国王様、ハッサン2世。 今は亡き人ではあるが、

現役時代に造るように命じたのが、この巨大なモスク。

宗教関連の建物では、世界で三番目に大きいそうだ。




a0086274_1923979.jpg

1986年から8年がかりで、3300人の職人を動員して、全て手作りで造られたそうだ。

内部には2万5千人も収容出来るらしい。

何でも、その内部も相当な装飾が施されているとか?




a0086274_19233151.jpg

確かに、見るからに荘厳なモスクだ。

モロッコの威信をかけて造り上げられたであろうこのモスク。 お粗末な話がある。

というのも、現代でこんなにすごい建物を造ったら、当然莫大なお金がかかる。


今は亡き本人が何を思って造るように命じたのか知らないが、その資金、

何と国民からの寄付金や税金で賄われているそうだ。

しかも、それが高くて、国民には負担になっていると聞く。




a0086274_19234490.jpg

とんでもない話だ。

国王だか何だか知らないが、生きている人の身になって考えてあげたらどうなのだろう?

恥ずかしい話ではある。



だって、国民はまだ生きていて、日々の生活が大変なのだから。



それにしても寒い。 特に朝晩は良く冷える。 日中でも陽があまり差さないから、気温が上がる事はない。

室内では吐息が白くなるのが分かる。 お湯シャワーを浴びても、水シャワーを浴びているのとかわらない。

なんて寒さだ。 とりあえず持っている衣服を着込んで凌ぐしかない、、、



カサブランカ。 用が無ければ来たくない所かも、、、





Copyright (C)  HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.

[PR]
by hitoshi280477 | 2006-01-07 08:39 | Morocco