カテゴリ:=== ひと ===( 30 )

=== ひと === vol.30 「 インドの至宝 」


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バスに乗って、一路ヒンドゥーの聖地である「 バラナシ 」へと向かっていた。

道中、車窓から見える景色は、その乗り心地とは裏腹に、のどかなものだった。

そして、幹線道路沿いにある小さな集落に休憩で停まった時のこと、、、


「 バナナ買ってよ、バナナ! 」 何処からかそんな声が聞こえてくる。

見れば小さな子供たちが手にバナナを持ってワラワラとしている。

どの子も、見たところ、まだ10に満たないくらい、、、


それが家計を助ける為なのか、お小遣い稼ぎなのか、、、 感心する。

やはり東洋人が珍しいらしく、仕事そっちのけでこっちにやってくる子供たち。

ちょっかい出して、遊んであげると大喜び、、、 やはり子供なのだ。


キャッキャッする様子を見ていると、その瞳には素晴らしい輝きがあることに気づいた。

普通に考えたら、この年齢なら学校に行っている筈。 (もしかしたら、学校は二部制?)

もしくは、自分の好きな遊びをしているのが当たり前だと思うのだが、、、


きっとそれは子供ならば、誰もが持っているものなのだろうけど、

少年たちの瞳には、どこか心惹かれる何かがあった。

その瞳に、「 宝石 」のような輝きを強く感じた、、、 素敵な瞳だ。





インド・小さな集落。 2003年4月。



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by hitoshi280477 | 2007-06-09 11:01 | === ひと ===

=== ひと === vol.29 「 砂漠・駱駝・人 」


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「 サハラを駱駝で駆ける 」

これほど旅情を掻き立てられることもそうないだろう。

写真で見るようなあの海のように大きな砂漠へ駱駝で行ってみたい、、、


とはいえ、砂漠に一人で行くほど危ないことはない。

それこそ、広大な海に泳いで行くようなものなのだ。

結果、サハラの入り口近くの村から駱駝に乗って行くことに、、、


それでも、駱駝に乗ることが初めてなので、やっぱり駱駝引きの兄ちゃんと行くことに。

もちろん、それは賢明な判断。 そうでなければ駱駝の操舵も方向も分からないのだから。

日中は日差しがキツ過ぎるので、日が傾き始めた夕方近くにサハラへ旅立った、、、


駱駝のリズムでサハラを歩き回るのは、楽しい経験だった。

ただ、その駱駝引きの兄ちゃんは、、、 普通にしていた。

というよりは、どちらかというと「 暇 」そうにしていた、、、


それもその筈、彼はここに住む人であり、駱駝も砂漠も日常生活範囲内の話なのだ。

駱駝引きが仕事といえど、どちらかというとバイト的態度だったのだが、、、

でも、それまで冷ややかな視線をしていた彼も、こちらのはしゃぎぶりを見て、笑みが。


砂漠以外は他には何もない世界で、頼れるのは駱駝と兄ちゃんのみ。

夕食にはモロッコ料理の代表格であるタジンが、、、 なかなか美味かった。

「 写真送ってくれよなっ 」と言っていた気がする、、、 仏語難しい。





モロッコ、砂漠。 2003年、9月。



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by hitoshi280477 | 2007-06-07 11:00 | === ひと ===

=== ひと === vol.28 「 二人の門出 」


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「 近くで結婚式があるんだって、、、 」と、そう聞いて興味に押されて行ってみた。

バリ島の宗教はヒンドゥーが主流となっている。 それは、東南アジアの交易を通じて伝わったのだとか?

今では、「 バリ・ヒンドゥー 」として広く民衆に浸透していて、その名前の通りにバリ独特のものだ。


各家庭の庭には、広いスペースが作られていて、そこには祭壇やら先祖の墓のようなものがある。

その中庭で、結婚式は行われていた、、、 たくさんの人々とお供え物に囲まれて。

主役の二人は、きっと先祖やヒンドゥーの神々に、報告と前途の祝福を祈願するのだろう、、、


式そのものは、祭司によって進められていく。

沈黙する中、鐘の甲高い音色だけが鳴り響く。

静寂の中だからこそ、荘厳な雰囲気が漂っている。


天が二人の門出を祝っているのだろう、空はくっきりと澄み渡っていた、、、





インドネシア、バリ島。 2005年、6月。



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by hitoshi280477 | 2007-06-05 10:59 | === ひと ===

=== ひと === vol.27 「 道中 」


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朝起きると、バスは停まっていた。 バスを降りてみると、そこは小さな集落だった、、、

数人の人がその辺で休憩したり、茶を飲んでいたりするのが見える。

朝靄が少しかかる程度の清々しい朝の一時、、、 そこに悪い知らせが!


なんとこの先の道路が通れないとのこと。

聞けば、一昨日からの大雨で、がけ崩れを起こしてしまい、

結果として、通行不能、、、 しかも、かなりの大規模だとか?


待つしかない、、、 ので、待つことに、、、 そして、待つことしか出来ない!

何にもない集落では、たくさんのバスが停まっていた。 皆、することもなく待っていた。

道路の復旧のメドは立っていない、、、 というか、情報はでたらめばかり。


そんな中、出会ったこの人。 言葉が通じるので話していると、近くで店を構えているとのこと。

暇なのでついていく。 どうやらこの辺りで採れるナッツ類を販売しているようだ。

おじさんの店先で、しばらくは他愛のない話や身の上話に花が咲く、、、


心のどこかで先進国から遊びにやってきている若者がどう写っているのかなどと、

内心、気になってはいたが、おじさんはそんなことには気にかけない様子で、

話は続いていった、、、 「 受け入れてくれる 」タイプの人だった。


目指しているのは、この先にある「 桃源郷 」と呼ばれるところ。

果たして、全くメドの立たない状況で、困っている自分を心配してくれ、 

事あるごとに、情報収集に行ってくれ、その都度状況を知らせてくれた。


地元の言葉が分からないので、助かることばかりだった。

ただの通りすがりのよそ者なのに、、、

話に聞いていた、パキスタンの人の良さを知った。


出発の時、写真を撮らせてもらった、、、 ブレてしまった。

それでも、その人の人柄はしっかり写っていると思う。

「 道中 」にも、こんな出会いがあるもんだということを知った。




パキスタン、カラコルムハイウェイ沿いの集落。 2003年、5月。



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by hitoshi280477 | 2007-06-03 10:59 | === ひと ===

=== ひと === vol.26 「 興味津々? 」


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「 ねぇ、ちょっと、こんな所で何してんのよ? 」

「 アンタ、中国人でしょ? 」

「 それ何? カメラ? 」

「 なんの写真を撮ってるの? 」

「 私の写真、、、 撮ってよ! 」


建物の螺旋階段から、眼下に広がる喧騒を写真に収めようとしてたのだが、

突然現れたこの女が、「 写真を撮れ 」というので、言われるがままに撮った。

撮った写真を見せた上げたら喜ぶであろうと思い、見せてやると、、、


「 うぎゃあ~!! あっ? 」と、驚きの奇声を、、、

そして、そのまま去っていった。

雄叫びのような笑い声と供に、、、


いろんな人がいるんだなぁ、、、 ???????





ガーナ、アクラ。 2006年3月。 



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by hitoshi280477 | 2007-06-01 10:58 | === ひと ===

=== ひと === vol.25 「 パレスチナに生きる者 」

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「 あれだ、、、 」というかのように何もない大地の先を指している。

その指の向こうにイスラエルが設置した金網が見える。

指差すその手は、老いていて、皺くちゃで、震えていた、、、


そもそもここまで歩いてやって来るのでさえ、心配になるほどのご老体。

足元が覚束ないのにも関わらず、見ず知らずの者を案内してくれた。

案内してもらってそんなことは言えないが、見ているこちらはハラハラする、、、


自分たちの土地に設置されたイスラエルの金網、、、 それは、「 占領 」を意味する。

自らの土地、パレスチナの土地を奪われた老人の気持ちがその目に現れていた。

「 怒り 」と「 落胆 」の両方が、その老人の目に、、、


老人の喋る言葉は、自分には理解出来ないもの。

それに、老人は既に普通に喋るのも困難なほどのご老体。

それでも、パレスチナを訪れる者に、今日の「 パレスチナの現実 」を見せようと、、、


近くの民家に連れて行かれ、一緒にお茶をご馳走になる。

そこで、「 パレスチナ人はGOODだろう? 」と。

パレスチナに住むアラブ人は、自らをパレスチナ人と称する。


その彼らの生活ぶりは質素そのもので、習慣も他所のアラブ人とそう変わらない。

見知らぬ者をお茶に招くところなんか、この辺り共通の感覚。

「 人と人の距離が近い 」と思わされる所以、、、 みんなが家族みたいな環境。


一緒にデモに参加した。 イスラエルの不法土地占拠に抗議する為のデモ活動。

もちろん、村の男衆は総出で、全員非武装。 自らの土地を取り戻す為の「 聖なる戦い 」。

毎週金曜日に行われるこのデモ活動。 イスラエル側はほぼフル装備で対峙する。


イスラエル側の放つ催涙弾、、、

人々は白煙の立ち込める中を右往左往する、、、

見れば担架で運ばれる者もいる、、、


あとで、撮った写真を確認すると、運ばれた者はあの老人だった、、、 無理も無い。

丘の多いところで、緩やかに見えるが、坂の傾斜はキツイ。 特にご老体には。

そして、ほとんと吹き曝しの場所の為、風向きによってはまともに催涙ガスを吸ってしまう。


救護班によって運ばれた老人のところへと向かった。

自分の姿を見る目には、、、 やるせない気持ちが表れていた。

その力のない手を強く握り、震える肩を抱きしめることしか出来なかった、、、


イスラエルとパレスチナの問題の狭間で生きる一人の人間の姿を知った。

解決の兆しさえも一向に見えないこの問題は、一体どうなっていってしまうのだろう。

出会った老人の人生は、これからどうなるのだろうか、、、



パレスチナ、ビリーン。  2007年5月。



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by hitoshi280477 | 2007-05-25 11:05 | === ひと ===

=== ひと === vol.24 「 アブドゥ 」

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「 ああっ、ヒトシサン? 」

6階分の階段を上った直後、息を切らせながらも彼はそう言った。



ここは「 Safari Hotel 」。

通称「 サファリ 」と呼ばれていて、日本人旅行者たちの間ではかなり有名。

そして、バックパッカーとしてはどこか登竜門的な日本人宿なのだ。




中東とアフリカを繋ぐ場所にあることから、ここカイロを訪れる人は多い。

そんなカイロで泊まる宿といったらサファリなのだ。

別に設備が良いわけでもないし、綺麗なわけでもないし、特に「 売り 」のない宿ではあるが、他のどこにでもあるようで無いような典型的な「 安宿の雰囲気 」が好きなのだ。

僕にとってこんなに居心地の良い安宿は他にない。
 


彼はそこの従業員。 ココで働きだして既に4年目、、、

随分と久しぶりになるのに、覚えてくれていたのは嬉しいことだった。

なにせ今までに数千、、、 とまではいかないかもしれないが、数百の日本人旅行者のお世話をしてきただろうにも関わらず、久し振りに訪れた僕を覚えてくれていたのだ。

なんでも、以前一緒に撮った写真をあげたので、それで覚えていてくれたそうだ。



相変わらず、彼はいい奴だった。

もちろん従業員なのだから、お客に良く接してくれるのは当たり前なのだが、どこか友達っぽくも真面目な彼の勤務態度は皆の好む所だ。

他所にはいい加減な従業員の多いエジプトのこと、ここを訪れる日本人旅行者たちにとって、彼の信頼はもちろん厚い。



ニ年半振りの再会は、懐かしくて、嬉しくて、暖かいものだった、、、



エジプト、カイロ。 2006年4月。
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by hitoshi280477 | 2006-12-09 20:54 | === ひと ===

=== ひと === vol.23 「 嬉しいのっ! 」

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そろそろ季節は暖かくなる筈、、、

そう思っていたのに、

今朝はしとしと雨が降っていて、

気温も肌をつんざく程だった。


「 晴れていれば、街の景観はきっといいのだろう、、、 」

そんなことを思いつつ、

コーヒーをすすっていた、、、


睡魔が襲う中で、

深夜の空港での一悶着を思い出し、

そのお陰で今度は嫌気もさしてきた、、、


そんな時、彼女がやって来た。

何がそんなに嬉しいのか、

はち切れんばかりの笑顔だった。


こちらも嬉しくなる程の素敵な笑顔だった。


ニュージーランド、クライストチャーチ。  2005年11月。
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by hitoshi280477 | 2006-11-20 08:37 | === ひと ===

=== ひと === vol.22 「 it's my job !! 」

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溢れんばかりのサイクル・リクシャーで街はごった返している。

右を見ても、左を見ても。

時には洪水のように、、、


たまに起こる交通渋滞も、

実はこのサイクル・リクシャーが原因だったりする。


「 俺の写真を撮れっ 」

そう要求してくる男がいた。

街の十字路で棒っきれを振り回している。

そして、バンバンとサイクル・リクシャーを叩いている。


後で写真を見てみて思った。

なるほど、、、

これが男の「 仕事 」であり、「 男の仕事 」なのだ。


バングラディッシュ、ダッカ。  2003年3月。
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by hitoshi280477 | 2006-11-20 08:12 | === ひと ===

=== ひと === vol.21 「 朝の一杯 」

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まだ薄らと朝靄が残っている早朝。

部屋の眼下に広がるダルバール広場は、

人々の生活音でにわかに活気づいてくる。


生活する人々の雑踏はもちろんのこと、

そこを往来するサイクルリクシャーの姿、

ずっと鳴り続く「 ガネシャ 」を訪れる鐘の音、

そんなことが、朝の到来を告げるが、、、


近くのパン屋で2つ3つ買ってきて、

この「 ダルバール劇場 」前に座る頃には、

いつもの優しい笑顔が、

いつもの美味しいチャイを運んで来てくれる。

毎朝、、、


ネパール、カトマンドゥ。  2002年7月。
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by hitoshi280477 | 2006-11-19 09:32 | === ひと ===