「 世界最古の摩天楼都市 」と呼ばれるサナアの旧市街の家屋、、、
実際、それはサナアに限った事ではない事は、僅かではあるが地方にある街を訪れて、自分の目で見てもう知っている。
石だけを組み上げて、7~8階建てのこの家屋、、、 驚きだ!
イエメン人は小さいが、それにしてもこの入り口は小さ過ぎるだろう?
屈まないと中に入れないのだが、これは話によると敵の侵入を防ぐ為。
仮にそのぶ厚い木の扉が破られたとしても、屈んで入って来たところを、、、 「 ギロチン 」するのだそうだ!
なるほど、部族の多いイエメンならではの話だ、、、
「 お菓子の家 」の砂糖に当る白い部分は漆喰で塗られている。
これは見る者に好印象を与えるというのが最初の目的でなく、
そこには「 防水 」というちゃんとした意味がある。
そして、窓が小さいのは砂埃よけと敵の視線を防ぐという意味もある。
それでも、「 カマリア窓 」と呼ばれる
明かり取りのステンドグラスは欠かせない。
それが、茶と白だけの外観に、彩りを加える、、、
ちょっと変わった出窓、、、
ちなみに、窓の外側はどんなに高いところでも、
ちゃんと鉄格子がはめられているのが一般的。
一階は家畜部屋、二階は穀物貯蔵庫となっていて、窓は無い。
三階以上は居住空間となっており、イスラムの掟に従って男女の部屋は明確に別れているとのこと。
最上階は「 マフラージ 」と呼ばれる客間になっている。
眺めが良い事や、カマリア窓の装飾に、ソファや絨毯といった内装も一番良いものを使用している。
それが、この家がいかに立派で格式の高いものなのかを来客に示すそうだ。
こういったイエメン人の誇りに満ちた家々、、、
地震の無いサナアでは築400~500年のものも珍しくないとか!?
地方では、こんな石造りの高層住宅が崖ギリギリに造られたりしているし、、、
正に、驚きと賞賛に値する家なのである。
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