ユダヤ人・ユダヤ教徒にとっては、民族の歴史が刻まれている所であり、心の故郷であり、、、 「 聖地 」になっているのだそうだ。 自分たちのルーツである祖先たちが、 たくさんの受難を乗り越えて作られたこの神殿。 民族愛が鼓舞されること間違いない、、、 神との契約の箱をこの上のドームに納めた人物、ダビデ。 今ではイスラエル国旗となった「 ダビデの紋章 」が翻っている。 かつてここには、ユダヤ教の神殿があった。 あのバビロン捕囚という民族的受難の後に、古代の人々が、 もう一度、ユダヤ教と向き合う為に建てたのだった。 それが、再びローマ軍に破壊されたまま、、、 既に2000年近く。 ユダヤ人たちはその神殿の再建を願っているのだ。 キリスト教で「 旧約聖書 」と呼ばれる書物が、 ユダヤ教の「 聖書 」そのものになっている。 ちなみに、ユダヤ教はキリスト教、イスラム教よりも長い歴史を持ち、 二つの宗教の源であり、同時に多大な影響を与えてきた。 また、イスラム教でも「 モーセ五書 」という書物は、 あの「 コーラン 」に次いで重要視されるとのこと。 信者たちは手にその聖書を持ち、壁に向かって祈りを捧げる。 ユダヤ教からの視点では、ユダヤ教はキリスト教やイスラム教と違い、 信仰、教義よりも、その前提として、まず行為・行動の実践と学究をすすめる。 その為、この壁にやって来て、祈りを捧げることが重要とされていて、 日々の生活の中でも、その行為は行われているようだ、、、 「 キッパ 」というちょっと変わった小さな帽子がある。 手の平大のもので、布で作られたりしている。 それをユダヤ人はほとんど日常的に被っている。 それは、神に対して頭を隠すことて、 神に対しての謙遜の意思を表す意味があるという。 ちなみに、観光客は紙製の帽子を被ることが義務付けられている。 そもそもユダヤ教というのは全く知らない宗教だ。 それが、向こうの世界では「 選民思想 」などという考えがあるほど。 全く縁の無い宗教なので、不可解なことも多い、、、 まぁ、自分の世界にない思想・考えというだけで、 向こうには向こうの信じる世界があるということだ。 この一風変わったモノを頭に載せている信者、、、 よく見ると、周囲の信者たちも同じようにそれを頭に載せている。 話によると、「 テフィッリーン 」と呼ばれるもので、 朝の礼拝の時には必需品とされている? そういえば、バスの中でも着けてお祈りをしてる信者もいたなぁ、、、 「 タッリート 」と呼ばれるこの布は、 ユダヤ教の礼拝の時に男性が着用する、布製の肩掛け。 というわけで、この頭の上の黒いモノと、この布を纏い、 そして、聖書を手に祈りを捧げるのだそうだ、、、 あくまで、これが正装とのこと。 街でみかけるユダヤ人の1/3くらいが、 こういった真っ黒な洋服を着ている。 全員が全員そうでないということは、やはり正統派とか宗派があるのだろう。 それにしても、その誰もが全く同じ格好をしていて、 髭まで同じだとやっぱり不気味、、、 こういう人たちがエルサレムの街にはものすごく多く、 そして、嘆きの壁に集まるのだ、、、 ユダヤ人女性も祈りを捧げに壁にやってくる。 中では、男性用と女性用に仕切りがしてあって、混ざることは無い。 なので、家族連れでやってくる姿を見かけたりする。 ちなみに、子供たちにもそれなりの正装があって、やっぱり真っ黒。 髪の毛は短くとも、もみ上げは長く伸ばしているのが特徴的、、、 ユダヤの休息日となっているので、公共の機関などは休みになり、街も静か。 その「 シャハッド 」の始まりと終わりの時には、ユダヤ教徒は壁に来て、お祈りを捧げる、、、 その時刻が近づくに連れ、街の至る所で真っ黒尽くめの教徒たちが見られる。 真っ黒な人々が人気の少なくなってきた旧市街を行く様子は、まるで物語りか昔話のよう、、、 これがここの日常とは知りつつも、自分にとってはかなり非日常的な光景で戸惑う。 ユダヤ人にとっては、ここは自分たちの歴史であり、先祖のルーツであり、神との契約の地なのである。 苦渋にまみれたユダヤ人の歴史も、第三次戦争でエルサレムを占領したことを機に、 本当の意味で帰るべき場所に帰ってきたのだ、、、 言うまでも無く最も重要な土地なのだ。 Copyright (C) HITOSHI KITAMURA All Rights Reserved.
by hitoshi280477
| 2007-05-23 12:24
| Israel
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