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Madagascar vol.11 「 特筆すべき話 」


マダガスカルはかなり特別なところであるのは、周知の事実。

アフリカ大陸からいち早く離れていった結果の独自性、、、

自然・生物・文化、、、 数え上げればそれこそ限りが無い。


その中で、もっとも興味深い話を、、、


なんとマダガスカルに住む人々のほとんどのルーツは東南アジア。

中でも、マレー・インドネシア系というのが有力な説のようなのだ。

あんなに広いインド洋を渡ってきた民族の子孫が、今のマダガスカル人の主流。


それには、学術的な証拠が幾つか上げられているのだが、、、 それは置いといて。

ここでは彼らの文化のうちの「 先祖を大切にする 」という主義・行いの一例を、、、

それは、先祖の墓を祭るという極めて普通の観念のような気もするのだが、、、


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これがマダガスカルによくある墓の一例。

木製の柵で作られたこの囲いそのものがお墓なのである。

これは、、、 ?族の墓であり、19の民族のうちの一つに過ぎない。


一般的に、マダガスカルでは自分の住む家よりも、

先祖の墓を大事にすると言われている。

実際、お墓のほうがお金がかかっているのが普通らしい。


もちろんその民族によって、お墓の造りや儀式は違う点があるのだが、

そこには、やはり「 先祖を大事にする 」というのが根底にあるは普遍の事実。

特にお墓は、木製のモノ、石棺のモノ、古墳のようなモノ、カヌーのようなモノ、、、 いろいろ。


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特筆すべきは、それらお墓よりもその先祖との付き合い方であろう、、、

これまた民族によって相当違うのだろうが、

ここでは「 ファマディハナ 」というとても大事な儀式の話を、、、


数年に一度、家族と親戚一同が揃って行う一大行事であるこの「 ファマディハナ 」。

先祖をお墓から出して、一緒に宴を楽しみ、そして、先祖の衣服である布を巻きかえるのだ。

これを、こちらの人々は「 先祖との再会 」と位置づけて、子孫が行うべきことの一つとされている。


実に驚きな話なのである。 先祖のお墓を開けて、屍を出して、一緒に宴を楽しみ、

そしてその布をより高価な絹などに換え、そして涙とともにお別れを述べるのだ。

そんな話は世界の他の土地で聞いたことなどない、、、 実に興味深い。


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実際、この行事を行うに際して、相当の経済的負担が発生する。

それでも、子孫たちは先祖たちを思う気持ちを、この行事に表している。

これは、マダガスカルでは極自然で極一般的な話なのである、、、


ちなみに、民族ごとの違いといえば、、、


例) 死体の入った棺桶を、それごと担いで海に入る民族。

例) 通夜の晩に、子供たちが歌や踊りを夜通しする民族。

例) 死体を日に当てて腐らせて、その体液をありがたく飲む民族。


、、、というのがあるらしい。

いろんな先祖の祭り方があるんだねぇ、、、

世界ふしぎ発見!?





( 2007年2月の旅話 )

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by hitoshi280477 | 2007-02-11 10:19 | Madagascar
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