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New Zealand vol.3 「 Tranz Alpine Train 」

New Zealand vol.3 「 Tranz Alpine Train 」_a0086274_17114199.jpg 「 Tranz Alpine Train トランス・アルパイン鉄道 」とは、ニュージーランドの南島の東の街クライストチャーチから、西のグレイマウスという街まで南島を横断する観光列車だ。

 全長213Kmのこの列車に朝乗れば、昼頃には島の反対側の街に到着する事が出来、尚かつその間は島の中央部の風景を楽しむ事が出来るとあって、どの階層の旅行者にも人気の乗り物だ。



 朝の7時45分に定刻通りに出発した列車は、まだ朝靄がかかる中を順調に進んでいった。

 街を出てまだしばらく経たないうちに、車内の窓から見える景色は一変した。 緑が多いのだ。

 それに、線路沿いには所々、柵に囲われた土地の中に牛たちや羊たちが草を食んでいる様子が伺える。 それもかなり近いので、まだ小さい子供サイズの羊が跳ねて遊んでいる様子も良く見てとれる。



 進んでいくうちに、車内アナウンスでどうのこうのと色々と説明をしてくれるのだが、景色に見入ってしまうとイマイチ理解出来ないのが残念な所だ。 オーストラリアをしばらく旅行したので、こちらの英語が少し耳に馴染んできてはいるが、それでもちゃんと聞こえないと理解出来ない、、、 まあ、しょうがない。


New Zealand vol.3 「 Tranz Alpine Train 」_a0086274_17115452.jpg 列車はそれなりの車両を連結しているのだが、面白い事に、この長い列車を前後半分に分けているのだ。 つまり最前部から最後部までは歩き通すことが出来ない構造になっている。

 何故なのかと言えば、そこには観光列車ならではの面白い「 しかけ 」があるのだ。 その部分は「 オープンデッキ 」になっていて、そこから景色を楽しめるようになっている。 船のデッキに近い感じだが、ただ列車の速度はそれなりに速いので、そのオープンデッキから景色を眺めることは出来るものの、、、 写真を撮るのは至難の業だ。 朝の冷たい風が容赦なく襲いかかってくるのだっ!!

 そんな中、どの乗客も自分の思い通りにその景色を写真に収めようと四苦八苦している、、、

 その様子が笑える。



 とにもかくにも、冷たい風の前では何もする気にならないのが本音だ。 それは写真を撮るどころか、景色を楽しむどころか、一体何をしているのかわからなくなるほどだ。 そもそも、写真を撮るということを考えな変えれば、車内の大きな窓ガラス越しから景色は十二分に楽しめるのである。 なので、そのオープンデッキで悪戦苦闘しているのが馬鹿らしくなる。 



New Zealand vol.3 「 Tranz Alpine Train 」_a0086274_1712831.jpg
 窓から見える景色は、平和を象徴するかのように穏やかな感じだ。 緑が多いのはもちろんなのだが、その緑も少し薄い緑の色なので目にも優しいし、ゆったりとした大地の造りもそうだし、よく目にする黄色い花もそうだし、、、 目にする全てがどこか心を落ち着かせる感じにさせられる。

 あまり人の手が入っていない部分だけに、全て自然の調和のみで成り立っている世界だと思うと神秘的に見えてならない。

 昔は鉄道がこんな所を走っていなかった訳で、今はその鉄道に乗る事でこういった自然の景観を楽しむ事が出来るようになっているし、また自然の素晴らしさを実感する事が出来たり、人によっては自然の事をもっと身近に考えるようになったりする良い機会にはなっていると思う。

 環境保護意識の強い国だけに、この列車が走る事によって害はあまりないのだろうと思うが、「 自然と人間の調和はうまくとれるものなのだろうか? 」と、ふと思う。



 まあ、短いながらも楽しい列車の旅だった。






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by hitoshi280477 | 2005-10-12 05:08 | New Zealand
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