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Costa Rica vol.3 「 中米スタンプラリー 」

 一般に中米と呼ばれる国々はグァテマラ、ベリーズ、ホンジュラス、エルサルバドル、ニカラグア、コスタリカ、パナマの7カ国を呼ぶものらしい。

 個人的にはメキシコも中米の国に入ると思っている。

 これら中米の国々は言葉( ベリーズを除く )や食べ物を含む文化の大部分で似ているものの、やはり国境を越えればその国独自の文化があり、事情があるようだった。



 アステカ文明があったところや、マヤ文明の遺跡が今日も残るところはメキシコ、グァテマラ、ホンジュラスなどに多くあり、この地方独特の熱帯雨林はコスタリカが有名で集中しているように見えるが、メキシコやグァテマラにも存在する。 ただ、目に見える違いと言えば、政治・経済事情かもしれない。



 NAFTAに加入しているメキシコやパナマ運河で知られるパナマ、世界的なエコツアーブームの後押しがあるコスタリカなどはこの中米に位置しながらも経済的には他の国々よりは恵まれていると言えると思う。

 もちろん同じ国でも地域によっては収入源がなく、もしかしたら経済的格差が国内でも起こっているかもしれない。 場所や天然資源( 自然も含む )に恵まれていない国の状況は良くないようだ。 中には少し前に内戦を経験した国もあるし、大地震から未だに立ち直れない国もある。 経済が不安定なら政治も不安定になり、政治が不安定なら経済もまた不安定なのだ。

 街には失業者が溢れ、犯罪も頻繁に起こっているようだ。 特に都心部での旅行者を狙った犯罪は多発しているようで、エル・サルバドルの首都サン・サルバドルやニカラグアの首都マナグアなどでは昼夜を問わず銃器を用いた犯罪が今日も起こっているとのこと。 誰がそんなことを好んでするのか? そうするにはやはりそうするせざるを得ない理由があるのだ。

 常に安定し、大きな経済力を持つ国から来た者にとっては信じ難い話しなのだが、、、 経済的、政治的安定無くして人々の顔に微笑みを見ることは難しいのである。





 そんな中米を旅行するのに便利な国際バスというのがある。

 国を跨いで都市から都市へと移動出来るのだ。 もちろんローカルバスを乗り継いでも行けるわけなのだが、、、 早い話しコレに乗ってしまえば移動が簡単なのである。

 バスは中米で良く見かけるチキンバス( アメリカでよく見るスクールバス )などではなく、大型のバスでエアコンが( 中途半端に! )効いていて、映画が上映していたりもする。 国境での手続きも運転手がやってくれる( 手数料あり!? )。 国境間の中途半端な移動も苦にならないので、実にらくちんなのである。

 へたれ旅行者と呼ばれようが、中米を南下するにあたって便利なために何度もお世話になってしまった、、、





 それぞれの国のサイズが小さいということは移動距離は大したことはないということである。 しかしながら、場所によっては丸一日かかるところもある。 が、場所によっては一日で3か国を移動するときもあったりする、というのがこの国際バスでの移動だ。

 次から次へ、ただ国境を越えていくだけの旅なんぞ至極味気ない気もするが、何せこれらの国々は陸で繋がっているのだから、避けようにもしょうがない。 結果、ただ通り過ぎてしまった。



 何はともあれ僕のパスポートにはみるみるうちに出入国のスタンプが増えていった。

 そう、それはまるで「 中米スタンプラリー 」なのである。 幸か不幸か、どんどんどんどん、、、

 単にパスポートにスタンプをたくさん欲しい人にはきっと嬉しいことなのだろう。





 国と国とを結ぶ道路の風景はどこまで走っても変わることは無かった。

 もしかしたら何か違ったものを目にしたのかもしれない。 が、それには気付かないほど、どこを走っても同じに見えるのだった。



 基本的に緑一色だ。

 牧草地や森を抜けて行っても雨季のこの時期に大きな青空があるわけでもなく、基本的には緑一色なのだ。 一つ不可解だったのは、こんなに土地が余っているのに何にも利用されていないことだった。 家畜を放し飼いにして、草を食ます為だけのような土地がずっと続いている。 そんなところだ。

 そんな道を通って、僕は「 中米スタンプラリー 」をしていた、、、


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by hitoshi280477 | 2004-10-03 17:45 | Costa Rica
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