Peru vol.1 「 リマ 」

 エクアドルのロハから二泊三日の夜行バスの旅を終えると、僕はペルーの首都である「 リマ 」に着いた。 久しぶりの夜行バス二泊の旅、体が軋んでいるような感じがした。

 当初の予定ではペルーの北部を少し見て周りたいと考えていたのだが、北部は既に雨季に入っていると聞いていたし、年末まで時間も差し迫っていたこともあったし、何よりも旅の相方であるバックパックを失ってしまったこともあって、国境からそのままリマを目指すことにしたのだ、、、



 リマは人口約774万人を数える南米でも有数の大都市だ。 他のどの都市とも同じく街はスペイン統治時代に形成された旧市街と、高級住宅地やデパートがある新市街とで構成されている。

 宿をとった旧市街であるセントロはそういったスペイン統治時代の建物、いわゆるコロニアル調、が今も数多く残っていて中には現役で活躍している教会や大統領府、宮殿なんかもあったりする。 いわば旅行者にとっての見所が集中しているところらしい。



 街を少し歩くと、なるほどさすがは700万人都市だと感じずにはいられなかった。 人の数に、交通量の多さに、物の豊富さに、、、

 ペルーと聞けば、先住民インディヘナの人々がアンデス山脈の段段畑でせっせと畑仕事をし、その周りをアンデス特有の動物なんかが放牧されている図を勝手に想像してしまいがちだが、どうやらここリマは違うようだ。 別に誰しもがスーツにネクタイをビシッときめて仕事をしているわけではないけれど、その忙しない様子を見ているとどうもここが僕の想像していたペルーとは異なるのだ。





 そして、ペルーといえば日本からの移住者が多いことでも知られている。 どういう経緯でそうなったのか詳しくは知らないが( 出稼ぎという以外 )、そういった事実が過去にあって今も移住して来た人たちやその子孫にあたる日系人が多い。

 実際、僕のお世話になっている宿も沖縄出身の日系一世の名幸さんというおじいちゃんが経営していて( その名もペンション沖縄 )、宿のテーブルについてお茶でもすすっていると、何処か懐かしさを感じさせる沖縄独特の楽器、蛇三線( 三針 )の音が聞こえて来たりする。

 電化製品を見に行きたいと言ったら、日系人経営のお店を紹介されたりする。 どうやら物作りだけでなく、物を取り扱う方面でも日本人は成功しているようだ。 お店に居並ぶ日系の商品や、お店の混み具合になんだか鼻高々になってしまったりもする。



 リマには中華街も存在する。 僕の地元横浜にある中華街とは規模といい、華やかさといい、はっきり言って劣るが、その混雑ぶりを見れば華僑の人々の力を感じずにはいられない程だ。

 普段は 「 チーノ、チーノ( 中国人のこと 中米、南米ではあからさまに中国人を軽蔑・差別する )」と言っては馬鹿にしているのに、ここではたくさんの人間が華僑の下、仕事を手に入れている。 この時ばかりは人のことを大した理由もなく「 チーノ、チーノ 」と罵る地元の人々より、異国で堂々と成功を収め、今も活躍している中国人の方がずっと立派に見えた。



 またここにはスラム街も結構近くに存在するようだ。 特に宿の河向こうのエリアには近づかないように言われていた。 一度、タクシーでそれらしきエリアを通ったとき、運ちゃんは怒鳴りっぱなしで、「 窓を閉めろ 」とか、「 ドアの鍵をかけろ 」とか言われた。 確か以前日本人の乗っていたタクシーに変な輩が乗り込んで来たとかなんとか聞いたことがあったな、、、





 一つの都市に旧市街、新市街、中華街、そしてスラム街が存在する街リマ。 何処か整然としていて、何処か混沌としている。

 不思議なところだ。 

 でも、あんまり長居はしないなぁ、、、






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by hitoshi280477 | 2004-11-21 19:19 | Peru
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