Argentina vol.3 「 パタゴニア!! パイネ国立公園 」 -未-

 南米大陸南部、チリとアルゼンチンに跨る広大な土地 パタゴニア。 その厳しい自然環境が造り出す景観はそこを訪れる者を魅了してやまないと聞く。 そこに広がる氷河や、湖や、山々を観るためだけにそこを訪れる人も多い。 果たして「 パタゴニアの雄大な自然 」とはどれほどのものなのだろうか?





 年明けが明けて、ウシュアイアを出る人の数は多いようだった。 年末年始に移動する人は例年少ないせいか、1月3日にしてやっとバスがあった。 しかも、僕はウシュアイアに来てすぐにバスのチケットを買いにいったにも関わらず、その時一緒に旅行していた人と合わせて2席、つまり僕らの分しか空いていなかったのには驚いた。 運良く2席だけでの空いていてくれた良かった、というのもここウシュアイアから次の目的地プエルト・ナタレスまでのバスは週3便しかないのだから、、、 ウシュアイアは素敵な街でゆっくり出来るところだが、そうも言ってられない。 僕は先へと進みたかったのだ。

 その目指すプエルト・ナタレスはチリ側のパタゴニアになる。 しかし、そこに行くにはバスと船で一日16時間という大移動だ。 夜行で16時間というのはよくあることだが、日中に16時間というのは正直つらいものがある。 しかし、それしか移動手段がないのだからしょうがない。 朝5時半、まだ街が冷えている中、僕らを乗せたバスは出発した。

 パタゴニアという地域はチリとアルゼンチンに跨がっている。 もっとも国境が後から引かれたのだからしょうがないのだが、その地域を旅行するときには時としてチリとアルゼンチンを行ったり来たりしなくてはならない。 領土問題というのは厄介な問題だ。 それでも、旅行者として、何も問題なくこの地域を旅行出来るだけで有り難いのだが。 しかし、パスポートには両国のスタンプがむやみに増える、、、




 窓から見える景色は、期待していた「 パタゴニアの雄大な自然 」というのとはかけ離れていて、どちらかというと何処にでもある草原地帯だった。 僕の期待する景色はもっと先のようだった。





 ウシュアイア→リオ・グランデ→(船)→プンタ・アレナス→プエルト・ナタレスと約16時間かかって到着した。 正直、疲れていた。 街の規模の小さいことは、その街灯の少なさから察することが出来た。 しなければならないことがあった。 それは食料の調達だ。 今食べる物と、明日食べる物、、、 食料と言えば、何だか今すぐにでもキャンプに出かけるようだが、冗談ではない。 というのは、こういう小さな街のお店は夜は早く閉まり、朝遅く店を開けることが多いからだ。 宿に荷物を置くと、僕らはすぐさま食料の買い出しへと向かうことにした。 僕の読みは完璧だった。 大きな店構えをしているところでさえ、もう半分シャッターを閉めていたのだった。

 宿に戻り、コイルヒーターで暖めたお湯にインスタントのコーンスープを溶かし、買ってきたクラッカーを食べる。 街中の宿にいながらもう既にキャンプ状態だ。ウシュアイアよりも少し寒く感じられたのは、街が寂しく見えるからだろうか、、、 そんなことを思いつつ、疲れた体をベッドにてやっと休めることが出来た。 明日も朝は早いのはこの時点でわかっていた、、、





パイネ国立公園

Torres del Paine と言えば、ここを旅行する人で知らない人はいないだろう。 「 パイネの塔 」と呼ばれるその一連の山脈は、高さ2500m強の四つの山々から成り立っている。 その姿があたかも塔のように見えるのがそう名付けられた所以だ。

 そこに行くには主に、二通りの行き方がある。 一つはここを訪れる多くの旅行者がそうするように、自分でトレッキングしながら行く方法。 もう一つは、車でその周辺も含めて廻る方法、これは旅行代理店が主催している。 僕は間違いなく後者をとった。 何故か? それは僕はトレッキングというものにあまり興味はないからだ。 元来、足腰の悪い僕はそういうことは避けることにしている。 きっとすごく勿体ないことをしているのだろうが、体の調子の悪さには勝てない。 後で、足を半歩進めるのにも歯を食いしばらなくてはならないことを考えると、それはしょうがないことなのだ。 まあ、そのうち別の機会がやってくるだろう。

 というわけで、僕らは朝の6時に起きて、祖末な食事を済ませ、疲れた体を引きづりながら早朝の街をその移動手段を探すべく歩き回ったのだった、、、 飛び込みで見つけたほうが安く済むのは知っていたのだから。

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 僕らを乗せたバンは公園内をしばらく走り出すと、そこにはもう僕のイメージする「 パタゴニアの雄大な自然 」 が見え始めていた。 手前はまだ草原地帯なのだが、その奥には ど~んっ と雪を抱いた山脈が見える、、、 実に綺麗だ。


 すると、僕らはすぐに大量の羊の群れに遭遇した、ガウチョだ。 ガウチョとは羊の群れのことではなく、それをあちらこちらへと連れ回す人のことだ。 何処からともなく現れた羊たちとガウチョのおじさんは、また何処へともなく消えていってしまった。 遠くに見えるガウチョおじさんのちょっと上向き加減の口髭が印象的で、とてもガウチョっぽかった。 ポテトチップスのイメージキャラクターのようでもあったのは後で思い出したことだ。

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 ここの見所は「 Torres del Paine 」の他にもたくさんある。 それは「 Paine Gurande 」山や、「 グレイ湖 」などだ。 特にグレイ湖は、氷河の破片が岸まで流れてくることで有名だ。 地図上で見ると、一番置くにある感じになるわけだがその更に奥の北側に氷河が広がっている様子が肉眼で見える。 またその流れてくる氷河の破片はグレイ湖畔のほんのすぐそこまで来るので触ったりも出来る。 もちろん相当の覚悟が必要だが、、、 

 湖に浮かぶ初めて見る氷河はとても神秘的な形と色をしていた。 正に自然が造り出す造形美ってやつだ。 写真を撮る手が休まることはなかった。

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 夕方になって、日が落ちてきた頃になってやっと「 Torres del Paine 」 パイネの塔は良く見えるようになっていた。 もう既に距離的には離れてしまっていたにも関わらず、その存在感はやはり圧倒的だった。 夕日が照らす大地の向こうにそびえ立つパイネの塔、まるで映画の中のワンシーンのようだった。 その光景に感動を覚えずにはいられない、、、



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by hitoshi280477 | 2005-01-03 09:42 | 未- Argentina
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